雑記+備忘録

OS中心の技術情報と趣味について(最近は主に将棋)。備忘録なのでここに書かれたことを試すのは自己責任でお願いします。

中盤の考え方について思うこと(心理編)

よし、理論は確立した、ではこれを実戦で・・・これがなかなかできないんです。
なぜか。端的に言ってしまうと、「いざ実戦ではすっかり頭から消え去ってる」から。
これ、おそらく当てはまる人と無縁な人がいて、自分は将棋以外の分野でも課題になっている現象です。無縁な人は何のことやら、いとも簡単に実践できる。
できない時の状態を言語化してみると、「精神状態が変わることで事前にやろうと決めたことが頭に浮かばない」。対局中はおそらく以下の要素が混ざって心を圧迫しているようです。
 ・「勝ちたい」という気持ち
 ・没頭して深く考えようとする気合い
 ・制限時間のプレッシャー
これらにより、結局これまでの考え方に頼ることでこれまでの考え方の癖が強く出てしまい、読みへのアプローチが固定化されてしまう。

ではどうするか、ですが、方向性としては以下の2つと思います。
 A.対局中の精神状態を冷静な状態に近づける
 B.精神状態が普段と違うことを認め、その状態でも新しい考え方を実践できるようにする

ここで参考にする知識ですが、まず自分の話をすると、先述した「将棋以外の分野」というのは、とあるスポーツ(球技)です。練習でできることが、試合で出せない。
「この試合中この技を試すことをテーマにしよう」と試合前考えていても、いざ試合になるとすべてふっとんで、練習したこともないようなプレーを選択してしまう(そしてうまくいかない)
練習が試合に生きないのは悔しいしもったいないと思ってました。そして解決の方向性として、長らく上記のAを目指していました。
しかし近ごろ思うのは、Bを目指すべきなのでは、と。理由としては、「自分がなぜそのスポーツをするのか」を考えたときに、「冷静でない精神状態に入り込む」というのは一つの楽しみであり、それがストレス解消にもつながる、というのがあると思うのです。Aはその楽しみを捨てる方向ことになる、だから無意識のうちに拒否反応が働いてうまくいかないのでは。

で、Bを将棋にも当てはめてみます。「冷静でない精神状態」の渦中でも「形勢判断の要素の比率を変える考え方」を実践できるようにする。
ここで登場するのが、スポーツ心理の本に載っている「イメージトレーニング」方法はだいぶ前に読んだ本なのであいまいですが、感想戦で手を振り返る際や、定跡を記憶する際に、局面だけでなく、精神状態もなるべく細かく思い出し、再現する。
そしてその状態でも新しい考え方が出せた、多種の手を検討できた、とイメージする。
中盤の難しい場面での精神状態は、つい先日久しぶりに指した24を思い出すと、胸のあたりがしめつけられる感覚になり、手も震え出さんばかり。そんな状態でもこんな手とこんな手を候補に上げ、それぞれ高速で読んだ!そんな自分をイメージする。
人前ではなかなか自分の世界にひたるのは難しいので、ネット将棋、もしくはスマホアプリとの対局後に一人感想戦でやることにします。一定期間続けてみて、まずは対局中に新しい考え方が出せること、そして何らかの棋力向上につながればいいです。
あと、イメージトレーニングのやり方の最新知識を、最近出た本などで得ようと思います。

録画したNHK杯将棋トーナメントを見た

自分「なんだよ、今回は1億パー黒vs正月フットサル一味かよ。戦型もどーせ矢倉あたりだろうし、早送りで結果だけ見よ」
(既に指はリモコンの早送りボタンの上)
自分「ん、解説はカズキ(木村八段)か。これは惜しいけれどまあ早送りだな」
自分「おや、5筋の歩をついたよ、ゴキ中かな、じゃあ見るか」
自分「なんだよ、向かい飛車かよ、やっぱ早送りだな」
自分「何ィ、お互い馬を作ってドンパチ始めたぞ、これはどうなるんだ・・・?」

・・・全部見た。
木村八段の解説もおもしろかった。

中盤の考え方について思うこと (技術編)

ぺんぎんさんのブログから、こんな一文がありました。

中盤は手が思いつかないので目についた手を全然読まずに指して酷いことになることが多いです。中盤も終盤並に読みを入れて指せると全然違うんでしょうが。しかし読むためには候補手が必要なので、まずは手が見えるようにならないと話にならないんですよね~。うーん。

まさに同じだな~、としみじみ思いつつ、そういった状態から抜け出すにはどうするか、ここのところ何となく考えていることがあります。 本当はそれを完全に身につけてRを大幅に上げるなど実績を出してから理論化しようと思ってたのですが、いい機会なのでとりあえず仮説としてまとめてみます。強調しておきますが、まだ成果があったわけではないので、「こんな考え方もあるのか~」ぐらいで留めておいていただければと思います。

中盤で手が思いつかない、というのは自分の場合次のお題に言い換えられます。

成り込みや大きな駒得、技がかかるといった「分かりやすい好手」が見えないときに何を指せばいいのか

次の一手問題集ではそういった分かりやすい好手を見つける能力は鍛えられるんですが、 じゃあそういった手がない(あるいは気づけない)局面では何をしたらいいのか。 で、今までは・・・

  • 何となく近い形の記憶をたどって指す
      →駒の配置や持ち駒が違って成立せず
  • ごちゃごちゃ駒を交換すれば打ち込みの隙ができて何とかなるだろうと指す
      →大きく駒損するか、相手以上の隙が自分にできて劣勢に

といった展開になっていました。

ではそうならないためにどうするか。ここで中盤の形成判断4つの要素を使います。

 「駒の損得」「駒の働き」「玉の堅さ」「手番」

この要素の比率を変えて探すことで、複数の候補手が見えるようになるのでは。
具体的には、

  • 駒の働き を重視:遊び駒を活用する手、相手の駒を遊ばせる手、角などに急所を睨ませる手
  • 駒の損得 を重視:(これは次の一手で鍛えられるので省略)
  • 玉の堅さ を重視:玉を深くする手、玉のそばの金銀の連結を高める手、自陣の隙をなくす手、敵陣に隙を作る手、攻めの拠点を作る手、相手の拠点をつぶす手
  • 手番 を重視:浮き駒をなくす手、相手の駒を浮かせる手

形成判断の4つの要素って、重要と言われながらも今ひとつピンとこなかったんです。せいぜい相手と比べて、有利な時は直線的な手、不利な時は曲線的な手、はて、曲線的な手って何よ?いきなり脈絡もなく端の香車を上がったり主戦場でないところの歩をついたりすればいいのか?といった感じ。

しかしどの要素でポイントをあげるか、という観点で意図した手を指すことで、前述の「分かりやすい好手」を逃していたとしても、その意図が終盤の頭あたりで生きる、なんて展開もあるのかな、と。感想戦でも「この場面ではこの要素でのポイントを優先したけれど、この要素でポイントをあげるこちらの手のほうが良かったか」という気づきができれば、全く同じ局面でなくても応用がききそう。

一つ大前提として、「分かりやすい好手」を見逃さない、もしくはそこへ誘導する力も、定跡の勉強、次の一手本、手筋の本、棋譜並べ、実況動画観戦などでコツコツ鍛える、それも並行して進めていきます。

(心理編へ続く、予定)

対局数減速中

ここ1年ほどは、全般的に対局数が減っています。 個人的に24の対局記録をデータ化しているのでデータを見てみると、2015年の73局に比べ、2016年は61局と減っています(12月は2局のみ)。ウォーズもほとんど指していません。 原因ははっきりしており、他に優先して時間をつかっていることがあるためです。将棋熱が冷めているわけではないので、そちらが落ち着いたらまた増やしていく見込みです。

決して、昨年末の連盟のダメさに嫌気がさしたのが影響しているわけではありません。連盟は嫌いになっても、将棋は嫌いにならないでください、です。

三浦九段に対する疑惑は不当なものだった

第三者委員会の調査の結果、カンニングを疑うに足る事実なし。三浦九段に対する疑惑は不当なものでした。

三浦九段を気の毒に思っていた者として、ささやかながら拡散に協力します。プロ棋士達は、パワハラまがいの集団という汚名をそそぐべく努めてほしいです。 

 

twitterでも書きましたが、こちらにも記載。

 

マスコミは、「疑惑」の時は盛大におもしろおかしく取り上げるのに、訂正については全く力を入れないので、個人のちっぽけな力ですが、ここに記しておきます。

 

未だすっきりしない部分については、窪田六段のtwitterで紹介されていたこの記事が鋭いと思います。

 

http://d.hatena.ne.jp/akisaito/20161226

「次の一手」で覚える432を解いた

他の方のブログに触発されて正答率をカウントしつつ解いた
「次の一手」で覚える将棋基本手筋コレクション432
ようやく1周目が終了しました。
章ごとではなく総数しかカウントしていませんでしたが、
 181問/432問 正解で、正答率約42%。
正答の基準として、「その後の手はよく分からないけれどたまたま当たった」
は不正解扱いとしました。


大体半分の200問の時点ではちょうど50%正解だったのですが、
後半の「中盤編Part2」がやたら難しく、一気に正答率が下がりました。
「寄せが見える本」を読んでいたせいか、
中盤編よりも終盤編のほうが正答率が高い感じでした。


この「正答率をカウントしつつ解く」やり方、
最後まで続けるモチベーション、繰り返し解くモチベーションにもなって
いいですね。


「次の一手」で覚える将棋基本手筋コレクション432の感想としては、
キラーパスとなる手を探す訓練」といった感じで、
実戦でいかにそのチャンスを逃しているか、を実感します。
(本の表紙に「基本手筋」「比較的易しい次の一手問題」と書いてあった気がするが、
 多分気のせいだな)
一方で、ではそういった手が見当たらなかったときに
どんな手を指せば一方的に悪くならないか、
自分のレベルだとまずそちらのほうが重要な気もします。


そして長かった・・・
買ったのは発売直後なので、およそ5か月コツコツと。
上記のブログに刺激を受けていなかったら、10問ぐらいでお蔵入りでした。
感謝です。
あと、短期間に一気に解ける分量ではなかったので、
かえって力が抜けて良かったかもしれません。

市川市民将棋大会に参加してみた2016 その2

続いて他の方のブログを参考に、自分の戦績ダイジェストを。

1戦目: 先手:筋違い角風 VS 後手:(自分)居飛車力戦 →負
相手は60代ぐらいの男性。3手目に角交換されて筋違い角を打たれるも、何故か歩を取らずに角を引く。その後はこちらは盛り上げて角に当てつつ矢倉に持っていったら、相手にちゃっかり穴熊に組まれ、最後は陣形の差で負け。中盤以降はずっと苦しいと思っていたが、相手も終盤入り口まではいいとは思っていなかったとのこと。

2戦目: 先手:(自分)先手番中飛車 VS 後手:居飛車6三銀型 →勝
相手は70代ぐらいの男性。中盤7七にある角の頭を攻められて防戦一方になり、こちらの飛車角が抑えこまれる苦しい展開。何とか作れた馬を銀銀の二枚替え、と思いきや相手の見落としでプラス金の三枚替えとなり、後はそれらを相手の玉の周りにペタペタ打って寄せきった。

3戦目: 先手:(自分)先手番中飛車 VS 後手:居飛車6三銀型 →勝
相手は80代ぐらいの男性。序盤相手が角を引いて、一瞬使いにくくなったところで仕掛け、多少強引ながらも一気に押し切った。最後は7手詰めをきっちり読めた。

4戦目: 先手:(自分)先手番中飛車 VS 後手:居飛車6三銀型 →勝
相手は小学校低学年ぐらいの男の子。やはり角頭を攻められたが、うまいこと角交換してさばけた。相手はこちらが大人ということで萎縮してしまったかもしれない。

5戦目: 先手:(自分)先手番中飛車 VS 後手:居飛車棒銀 →負
相手は小学校高学年ぐらいの男の子。棒銀をうまくかわしてこちらの銀を8筋に成り込めたものの、その銀が遊ぶ展開に。それでも中盤は一瞬の隙をついて攻め込めたが、相手が飛車も受けに投入する展開に戦力が足りず息切れ。気がつけば相手の陣は受けにベタベタ打った駒たちで難攻不落になっており、こちらの陣はペラペラ。反撃をくらって撃沈。

 

最終戦勝てば入賞の芽もあったのでちと悔しいですが、
また来年以降、強くなって挑戦します。
今回良かったのは、角筋を見落とすなどのいわゆる「ただやん」が無かったこと含め、
後から「なんじゃそりゃ」という手が無かったこと。実力を出しきった気がします。
弱点も見えてきて、やはり中盤、
こちらの狙いの手、相手の応手とも複数洗い出して比較検討する姿勢が
まだ完全に身についておらずに手拍子で指しがちなところ。
あとは大会ならではですが、
初戦が長引いて周りで二戦目が始まると、別にじっくりやればいいのに何となく焦ってしまうこと、
逆に5戦目は頭が疲れているのか雑になりがちなところも改善点です。