雑記+備忘録

OS中心の技術情報と趣味について(最近は主に将棋)。備忘録なのでここに書かれたことを試すのは自己責任でお願いします。

市川市将棋大会に見る、大会運営の急所

指す将順位戦でも話題になりましたが、
将棋大会の運営はやりがいがある一方で、一部の人に負荷がかかりがちですし、
引継ぎにも悩みます。


誰もが知っている「マグロ」に比べるとインパクトがないごくごく普通の大会ですが、
千葉県市川市にも市民大会があります。
その市川市将棋大会のちょっとつっこんだ話を紹介していただいております。
読んで感想などいただければありがたいです。
ツイッターでは既に紹介して、たくさんの反響をいただきました。ありがとうございます。)


私自身も他の件で経験があるのですが、引継ぎの話題になるのは大体こういった図式です。


 創始者、あるいは創設時運営メンバー(以下創設時運営と記載します)はアイデアもあり、
 情熱もあるので時間もかけてぐんぐん進めていく
  ↓
 軌道に乗り、参加者が増えていく(簡単にはやめられなくなる)
  ↓
 参加者が増えることによる創設時運営の負担増、
 あるいは運営メンバーの諸事情(仕事、家庭、健康など)から継続が難しくなる
  ↓
 誰かに運営を引き継ぎたい


そして以下の点で頭をひねることになります。
・創設時運営と同等の情熱、労力、時間をかけてくれる人がいるのか
・運営に慣れていない人に引き継ぐことで質が低下しないか
・創設時運営のパーソナリティや技術に依存した部分を引き継げるのか
・創設時運営の作り出す雰囲気が好きで参加した、という参加者が離れていかないか
・創設時運営だから従った、という参加者がルール無視のふるまいで大会を壊さないか


指す将順位戦では、創設時の主催者が「きつい、引き継ぎたい」ということをオープンにされ、
それに応じて何人もの方が手を挙げ、
その中で主催者も「この人なら」という方がみつかり、現在引継ぎを行ったところです。
上記ポイントのいくつかで問題が発生しないかは実際に1期こなしてみないと分からない面はありますが、
まずまず理想的な方向へ進んでいると思います。
私も大会の恩恵をこうむっている者としてできる限りの協力をして、
引継ぎがうまくいった、と言えるような結果を目指したいと思います。


仕事上の引継ぎとは異なり、趣味の大会運営やサークル運営については、
どうしても運営メンバーがかけられる時間、労力、情熱について、
上でも挙げた諸事情により波が出てきます。
「一番盛り上がっている人が、一番盛り上がっている期間だけ」
運営を担当して、それが下降線になったちょうどその時に盛り上がっている人へと
バトンタッチをしていけたら理想的です。
なかなかそううまくはいきませんが・・・。


冒頭に紹介した記事の内容とは必ずしも一致しませんが、
現時点で言えることとして、以下はポイントになりそうです。
・各世代の生活モデルが変化しているので、
 これまでの「順繰り」引継ぎや一部の人に権限とそれに伴う負担を集中させる運営は
 若い人の参入も鈍り、どこかで限界を迎える
・難しい点も多いが、スタッフを雇って組織化するなど、
 お金がからむ話に持っていくのが「長期的な継続」という観点ではよさそう
・運営側はきつくなってきたときにはその事実を大会参加者にオープンにし、
 何らかアイデアなり代わりにやってくれる人を求めたほうがよい
 (いろいろ宗教の勧誘や詐欺まがいの商法に大会を利用する人が現れる可能性を考えると、
  オープンの範囲や方法は考えどころでしょうが・・・)
・手を挙げてくれた人がいた場合は、その人が多少やり方を変えたとしても、
 引継ぎ元の人たちはおおらかに見守る精神が必要